私にとって「ヒソカ」は、愛し、保護すべき存在で、この世界で唯一無二の大切な人間だった。
ハンター試験の一次試験はやっぱりランニングだった。サトツさんの背中を追いながら、他の受験者と共に走っていると、後ろから声をかけられた。
「おいガキ、汚ねーぞ!そりゃ反則じゃねーか、オイ!!」
声がした方を見てみると、サングラスをしたスーツ姿の青年が汗だくになって、に向って叫んでいた。
が首をかしげると、彼は唾を飛ばして怒鳴った。
「靴にローラー付けるなんて反則だ!」
「あ、ああ、すみません。体が弱いもので」
「あ、そーなのか。それは悪い・・・ってそんな見え透いた嘘で、誤魔かせると思ってんのか!降りろ!」
降りろとは、この靴を脱げと、いうことを指すのだろうか。でも、裸足で走れるほど私の足裏の皮は丈夫ではない。
「気にしないで良いよ。ルール上、道具の持ち込みは禁止されていないし」
隣を走っていた金髪の少年がそういうと、サングラスの青年が顔を真っ赤にして怒り出し、二人はを真ん中にして口論を始めた。
飛び交う言葉が年相応のもので、笑いたくなったが、機嫌を損ねると面倒くさいことになるだろうと思い、そのまま無言で走り続けた。
「ねえ、その荷物重くない?何入れてるの?」
喧嘩し始めた二人を置いて、前に走り出すと、今度は黒髪をツンツンに立てている男の子が話しかけてきた。
と同じくらいの身長で、くりっとした丸い目が好奇心でキラキラしていて、とてもキュートだとは思った
「重くないよ。中には救急箱、タオル、卵や豚が入ってるの」
「豚?」
「うん」
頭を傾げる姿があまりにかわいくて、私は満面の笑みを浮かべて頷いた。横から射すような視線を感じて、振り向くと銀髪の男の子がいた。
「お前いくつ?俺らより明らかに下だよな」
年・・・?えーと、こっちの世界に来たのが23歳の時、
私が死んだのが、それから6年後、
でもって、死んでから10年が経ったから・・・。
いや、ないないない。
それないって。マジないから。うん。
「・・・ねえ、聞いてる?」
なかなか私が質問に答えないので、銀髪の子がイライラして睨んでくる。
最近の子供はカルシウムが足りないんだよ(思考がもうおばさん)
まるで、原作に出てくるあの生意気な銀髪キャラのようだ。と、考えて、
ふと自分の周りにいる4人に目を向ける。
スーツを着て黒いサングラスをかけている青年
金髪で青い民族衣装を着た少年
ツンツンと黒髪を立てている元気の良い男の子
ネコ目銀髪の生意気な子供
胸がときめいた。
顔に熱が集まる。
もしかしなくても、これは・・・。
「すみません。皆さんのお名前を教えて頂けませんか?」
主人公組と出会った日。